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医療

医療は日進月歩ですね

最新技術は素晴らしい

寝たきりや脳死で意識不明の方など、病気や障害のせいで自力呼吸ができずに、口から入れた管や、のどを切開して人工呼吸器をつけている患者さんは、たまった「たん」を自分で出すことができません。
時に、たんがでない人もいますが、絶対にたんは溜まっていくものです。

チューブを機関に挿入して痰を吸引する必要があります。
吸引する際には人工呼吸器を外すために、患者さんは苦しい思いをします。

そのため、吸引の際には手際よく作業しなければいけませんし、ちょっとでもミスをすれば患者さんの命の危険を及ぼしてしまう可能性があります。
これは、24時間体制で行わなければいけないケアです。

自宅で介護をする家族にとっても、これはかなり負担のかかるケアです。
夜中にたびたび行わなければいけないのは、睡眠を妨げ、忘れてしまうとのどに詰まらせ危険な状態になってしまうかもしれません。

そこで開発された機器が、呼吸器を外さずに痰を自動で吸引できる機器です。
九州保健福祉大学が開発を行い、研究グループが発表を行いました。

痰を自動で吸引できる仕組み

研究グループによると、センサーで痰の有無を自動判断し、中が2層に分かれているチューブを用いて吸引するとのものです。

2016年を目処に製品化を目指していて、患者と介護者、双方の負担軽減ができることが期待されています。
痰の自動吸引装置は、筋萎縮性側索硬化症の患者さんを対象に大分県の薬事承認を受けた企業が2010年までに製品化しています。
これまでおよそ850台が販売されています。

今回開発された装置は、どんな人工呼吸器にも対応していて、真空ポンプを使い個人個人の呼吸に合わせて無理なく痰を吸引することができます。
現在は、口からの管で開発を進めていますが、気管切開でも仕様が可能にできるように計画が進められています。

教授よれば、まずは病院に導入して、看護師に使い勝手を確認してもらったうえで、在宅でも使用できるようにしたいとのこと。
看護師から言わせていただくと痰の自動吸引など夢のような話です。
痰の吸引はとても大変なケアです。
しかも、かなり高度なテクニックが必要な行為のため、ベテランの看護師でも苦戦するほど。

今は呼吸器の管を通り吸引することができて、呼吸器を外さなくても良いというものが登場し、まだ楽になりました。
ですが、「自動で吸引」なんて素晴らしい機器だと思います。

患者さんのご家族も、在宅でケアをされている方も安心でしょうし、しっかり不良のないよう製品化され、世に広まってほしいですね。
こういった機器が次々と開発されると、時代の流れは素晴らしいと感じます。

ですが、医療の現場に勤めている者ならだれでも思うでしょう。
機器に頼りすぎてはいけない、と。

機器に頼りすぎて、機器なしでは看護することができないケアも多々あります。
何か起こったとき、機器なしでも治療や最大限のケアができるように、知識と経験だけは忘れず初心の心で看護をいっていきたいですね。
それと同時に、こういった発明はとても素晴らしいものだと思います。

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