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薬

間違えやすい類似薬品

薬って何通りあるの?

そもそも薬とは何なのか、ご存知でしょうか。
もちろん知っていますよね。
「病気を治してくれるもの」です。

そう答えた方は大間違い。
薬剤師さんにはなれませんね。

薬とは、人がケガや病気をしたときに治そうとする「自然治癒力」をサポートする存在です。
薬は病気の治療、予防を目的とするものが多く、自分にあったものを飲まなければいけません。

自然治癒力を高め治してくれる存在である薬は、ほぼ作られたものではなくとも自然の植物で得ることができます。
それが、オーガニックや天然素材といわれるサプリメント。
サプリメントは、薬と似たような効果があり、健康維持のために活用されています。

目的はどちらも同じ、「自然治癒力をサポートする」という目的で使用します。
薬を飲めば何でも治るわけではありません。

医師は、患者さんに合う薬を見つけ、処方します。
だからこそ、医師と患者さんは信頼しあい、どんな薬が良いかをしっかり話合わなければいけないのです。

では、皆さんはどんな薬が何通りあるのか、ご存知でしょうか。
薬には様々な種類があり、それこそ名前をすべて把握することができない以上の種類があります。

薬剤師は頭が良い、大学の薬学部が頭が良い、と言われるのは、並外れた理解力と記憶力が必要だからです。
時として、医者よりも薬剤師の方が覚えなければいけない知識が多いときもあります。

そこで問題に上がってくるのは、「類似薬品」です。
名前と効果が似ていて、間違えてしまいそうな薬品ですが、類似薬品は私たちの身の回りにもたくさんあります。

ジェネリック薬品が増えてきましたよね。
ジェネリック薬品は、正式な薬品の名前と似せてあるので余計に間違いやすいですが、この違いは「類似薬品」とは言いません。

似ていても効果は違う

類似薬品は似ていますが、効果や人体に与える影響は異なります。
石川県では、高血圧剤を投与するはずの女性に糖尿病薬を使い、女性が死亡してしまうという事件があります。

訴訟内容によれば、女性は診察を受けていた病院から処方されるはずの「アルマール」ではなく、名前が似ている「アマリール」を処方されて、服用しました。
主治医が処方箋の薬剤名の記載をを誤ってしまってたことが原因です。

女性は服用後低血糖状態で意識不明となり、その状態のまま3年半後に亡くなりました。
実に3年半もの間、寝たきりの生活をとなり亡くなってしまった女性患者の慰謝料と入院費用などについて遺族は病院側に支払いを求めています。

類似薬品については、看護師等の医療スタッフも医療安全の分野で学びます。
薬剤師の中では周知される分野です。
その種類はかなり多く、内服薬、注射薬において、かなり間違えやすい名前ばかりです。

類似薬品の実例

今回の「アルマール」と「アマリール」を見てわかるように、名前が似ている薬品はたくさんあります。
「タキソール」と「タキソテール」や「メイロン」「メチロン」「メナミン」など。
他にも、「ソリタ」「ソリタックス」や「ベネシット」「ベリシット」など。

薬品会社が類似しないよう登録前に審査を行っています。
それでも、あまりにも種類が多すぎて把握しきれていない部分があるのです。

今回の事件は「医師の記載ミス」でしたが、確認を怠っていた、もしくは確認してもなお間違っていた、看護師と薬剤師も反省すべき事件ですね。
看護師も薬剤師も、しっかり知識を持ち、事故を防止できるよう努めるべきだと思います。
知識はあればあるほど、得をしますよ。

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